うーびき

  • 2014.06.17 Tuesday
  • 23:07






うちのお風呂には扉がない。
なんともたよりない布が一枚ひらめいているだけだ。

今年初めての蝉の声をききながら
湯につかっていると
突然、ざあぁ とも どぅどぅぅ ともつかない
親しみ深いおとが耳についた

うみのおと。

ここしばらく雨にうたれっぱなしで
耳が雨の音になってしまっていたなと気付く。

今日久しぶりに雨おとの無いお風呂で
久しぶりにうみのおとと出会った。

ああ、うみからうまれたなあと
蝉が今年もうまれたように、
そう感じた瞬間だった。

梅雨が明ける


お湯につかりながら読んでいた雑誌に
あるひとが
「山は石をうんでいる」
と書いていた。


山であった時間と
石になってからの時間

うみであった時間と
ひとになってからの時間









糸を紡ぐことも
うむ
(績む)
と言います。


今日は朝から
うーうみの準備、
うーびきを近所のおばあが教えてくれた。

うーびきとは芭蕉から繊維をとりだすこと。
うーうみとは芭蕉の糸を紡ぐ事

最初に倒した芭蕉の
一番外側の皮をむくのだけど
これを
「クチワリ」という。

クチワリして
渦巻き状に巻いた茎を
一枚一枚剥いでいく。

わーはー
なはうー
なはぐー

の部位に分けたら
束ねて
灰汁で煮る。



煮ている間に
「エービ」という
竹で出来たトングのようなものを
作っておくのだけど、
これは
煮た芭蕉の皮を
しごいて
糸になる繊維を取り出す道具。

おばあは錆びたのこぎりと
台所から持って来た包丁で
上手にエービを作る。

芭蕉が煮あがったら
水で洗って
エービで
よけいな部分をこそげとると

もう、それは
うまれたての
赤ん坊のように
きらきらと
うつくしい
うーのあかちゃんが
うまれたのです。

つぎはうーうみ。




の行ったり来たりで

また
うまれる。





この間うまれた猫たちも
やっと目が開いたよ〜





 
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